モンクストラップと受注会

  • 2019.12.05 Thursday
  • 22:29

 

 

12月に入りました、師走です。

 

めっきりと寒くなり冬本番といった感じになって参りました。

 

 

 

今回は先日、納品した靴です。

 

 

 

こちらのデザインはお客様からのご提案でして、このタイプは初めて作りました。

 

2足目のご注文ということで、木型は1足目のご感想を受けて、またこちらも感じた部分があり微調整を施しております。

 

・ノーズ(つま先)をやや短く、細く

 

・甲の軸を内側になるように

 

・踵をホールド感を持たせるように

 

ノーズを短くしながらも、美しく見せるのはなかなか難しいのは、そこに靴ならではの「フィッティング」の問題があるからです。

 

どこでバランスを取るか…

 

 

パターン(型紙)も調整、修正を重ねています。

 

見えない部分に意外と苦労しているんです(涙

 

このデザインだとベルトの「角度」ですね。

 

ベルトが無理なく木型に沿い、美しく収まる。

 

木型が変われば、パターンも変わる…

 

既製品でもモンク(ベルト)のデザインはよく見ますが、「無理してるな」と感じるものも少なくありません。

 

 

 

ベルトはボタン式です。

 

メンズのビスポークシューズではあまり見かける事の少ない仕様ですが、多くのメリットがあるので採用しています。

 

・ワンタッチ(素早く、ストレスフリー)で付けれる→ビスポークでよくあるバックルを縫い付けてあるタイプは付けるのに手間がかかります

 

・ベルトへのダメージがない→バックルを縫い付けてあるタイプは着用ごとにベルトを曲げるので、その際にベルトが痛みます。最悪はベルトの交換などの修理が必要になってきます。

 

・ホールド力が高い→既製品でよくあるバックル+ゴムタイプは、伸びるので歩行の際に多少動きます。

 

・劣化がない→ゴムタイプは伸びたり、時間とともに劣化するので、修理が必要になります。

 

・バックルを簡単に違うものに変更できる→色や形状など気分に合わせて変えることが出来ます。

 

などなど。

 

クラシックな仕様ではバックルをアッパーに縫い付けるタイプなのですが、そういった過去の仕様に捕らわれない、

「現代的で機能性を重視した仕様とクラシックなデザインの両立」というKenji Hashimotoのコンセプトの一端を感じて頂ければと思います。

 

ちなみにソールは、軽量かつクッション性のあるEVAのセメンテッド製法です。

 

こちらのお客様はいわゆるハイエンドな高級紳士靴も履かれていますが、

ご自身のライフスタイルに合わせて、こういった靴も必要とされてご注文頂きました。

 

納品時も喜んで頂きまして、こちらもやり甲斐を感じた印象深い一足となりました。

 

ありがとうございましたm(_ _)m

 

 

 

さて、受注会のお知らせです。

 

 

 

福岡 12月15日 

 

東京 1月12,13日

 

例によってご希望の方、またお問い合わせなどはメールinfo@kenji-hashimoto.com頂ければと思います。

 

たくさんの方々にお会いできる事、楽しみにしております!

 

 

靴下の耐久性

  • 2019.08.25 Sunday
  • 19:06

 

 

残暑厳しいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

 

 

 

さて今回は、靴下について。

 

先日靴下(スポーツソックス)を買いに行ったのですが、

 

ショートタイプでも底面が分厚いモノが多く…

 

「暑いからショート履きたいのに、生地が分厚いと靴内で蒸れて暑くなるのになぁ…」

 

これは以前から疑問に思っていました。

 

 

 

ネットのユーザーの意見としては

 

「すぐに底面が破れる、穴が開く(擦り切れる)」

 

というものが多く見受けられました。

 

分厚い靴下が多いのはそういったクレームに対応するためのものなのかなと。

 

 

皆様予想以上に靴下の耐久性を気にしている事がわかりました。

 

しかしそれはなぜなのか?

 

これまでの経験も踏まえてその理由を考えました。下記です。

 

 

「大きいサイズの靴を選んでいる(靴のフィッティングが緩い)、または靴紐を締めない」

 

 

上記のような状況だと靴内で足が動くので、当然靴下の底面、指先も摩擦によってダメージを受けます。

 

また足が靴を掴むようになるので、疲れやすくなり、汗もかきやすくなる。また酷い場合は指が変形したりします。

 

つま先が鋭く小さい形状の靴ですと、足が動くことによって指が押し込められます。

 

指が曲がってる方はいらっしゃらないでしょうか。

 

興味のある方は「ハンマートゥ、マレットトゥ」で検索してみて下さい。

 

 

 

私の場合ですが、靴を作るようになってからはフィッティングも気をつけるようになりました。

 

結果靴下に穴が空くことはもちろんのことですが、薄くなることも少なくなり、

 

買い替え頻度は非常に少なくなりました。

 

 

以上のことから靴のフィッティングが靴下の耐久性に与える影響は非常に大きいと考えています。

 

 

分厚い靴下が悪い訳ではないですが、温度湿度ともに高い季節にあえて不快な状況を作らなくても…と思います。

 

また当然ながら靴下(の厚み)によってフィッティングも変わるので、

 

最適なフィッティングを得るためには靴と靴下はある程度セットになるかと。

 

 

 

ちなみに靴のご注文頂く場合は、「その靴」用の靴下を履いてきて頂きます。

 

木型から作る靴(ビスポーク)に置いて、靴下の厚みは無視できない要素の一つです。

 

 

<今回のまとめ>

 

  1. 靴の履き方
  2. 靴のサイズ選び
  3. 靴下の選び方

 

靴に携わる者からすると非常に初歩的な事なのですが、

 

世間の状況を見ているといろいろと思うところはあります。

 

 

少しでもご参考になれば。

 


 

 

10月中旬に東京、福岡での受注会を予定しております。

 

それぞれのエリアのみなさま、よろしくお願い致します。

 

詳細は近づきましたらまた告知致します。

 

お問い合わせはメールにてお願い致します。

 

 


 

 

ではでは。

 

 

 

 

 

 

続 浮腫み(むくみ)

  • 2019.08.13 Tuesday
  • 08:39

 

 

さて前回からの続きです。

 

 

 

 

 

この経験から木型を作る際は、

 

決められた数値の「ある一点」を狙うというより「大体の面」を狙い、

 

ある程度の余地を残すような考えになりました。

 

 

「オーダーシューズ(ビスポークシューズ)は足にピッタリ」

 

とはある状態においては正しい、

 

しかしある状態においてはそうでもない

 

というのがこれまでの経験からの実感です。

 

 

 

 

「木型」という 変化しない硬いもの

 

「足」という 変化する軟部組織 と 変化しない骨 からなるもの

 

また足は座位(半荷重)、立位(全荷重)、歩行時など状態、動きのなかでも部分的に変化します。

 

この関係性からフィッティングに限界があるのは自明です。

 

(当然木型だけでなく、靴を構成する材料の要素も無視はできません。

靴のアッパーとして主に使われている材料は革ですが、革は多少足の動きや大きさの変化に対応はしてくれます。また革の種類によっても当然変わります。硬い、柔らかい、厚い、薄い…)

 

 

 

例として下記のようなケースが考えられますが、個人的にはこの中ではが最良であると思います。

 

浮腫み前の状態=ジャスト

浮腫み後の状態=キツい

 

浮腫み前の状態=緩い

浮腫み後の状態=ジャスト

 

浮腫み前の状態=やや緩い

浮腫み後の状態=ややキツい

 

ややキツい程度であれば、履き慣らす事で革は伸びて対応してくれますが、

キツい状態ですと靴ずれなどの不具合が出て足にとって良くないと考えています。

 

 

採寸時、仮合わせ時、納品時でフィッティングを見た場合、稀にこちらの想定とは異なる場合があります。

 

それは顧客様の状態に変化があるからです。

 

ここでの状態とは足だけでなく、身体全体です。

 

読んでらっしゃる方には、

 

「身体全体が関係?靴くらいで大層な…」

 

と思われるかも知れませんが、そこまで突き詰めて考えないと出来ない仕事であると感じています。

 

 

顧客様の変化に対してそれくらいシビアに捉えて仕事をしている…

 

 

と感じて頂ければ幸いです。

 

 

 

我々の仕事にとって、これはホンの一例に過ぎないのですが…とほほ

 

 

 

ではでは。

 

*浮腫みについては個人差があります。今回は私の例でしたが、皆様全員に当てはまらない事もあろうかと思います。

ご了承下さい。

浮腫み(むくみ)

  • 2019.07.29 Monday
  • 14:29

暑さが日に日に厳しくなって来ました。

この季節、水分の補給を気をつけている!という方も多いのではないでしょうか。

 



さて、そこで今回は浮腫みと足、そして靴について。


浮腫みは皮膚の下に水がたまった状態です。

皆さんは足首のあたりがパンパンにはれて、靴下のゴムのあとが深く食い込んだ事は無いでしょうか?

ハシモトは浮腫み易い体質のようで、靴下が、足に食い込んだりするんですよね。
痒くなったり、食い込み過ぎて我ながらひくような時もあります…
 

 


その浮腫みなんですが、靴を作る時にはかなり重要な要素になります。

要は足のサイズが変わるという事ですから。

 


既製靴を買う際、「足が浮腫む夕方が吉」という俗説があります。

これは個人的に眉唾だと思っています。

 

なぜなら私の場合、浮腫む時=「動かない時」

 

横になっている時、座っている時等。(寝起き、飛行機、新幹線などの移動中は顕著です。)

 

どういう時に浮腫みが発生するのか…これに気づいたのは靴を作り始めてからです。

 

 

自分で削った木型から作った靴だと採寸し、

 

足の特徴も再現している訳なので、

 

まぁピッタリです。驚くほどに。

 

特に既製品を履いていた頃は感じなかったのですが、

(既製品ではガバガバで合わない「外れ値」な足)

 

足がしっかりと面で覆われるピッタリな靴を履くと感覚が鋭くなり、

 

少しの変化でも気がつく事がわかるようになります。

 

 

 

皆さんは、紐靴を履いて歩いていて、しばらくすると紐が緩くなって途中で結び直すことはないでしょうか?

 

紐を結ぶのが緩かったかな?

 

と長年思っていたのですが、

 

自分の靴を履くようになってからは、明らかに歩行途中で足が小さくなっていると感じるようになりました。

 

(紐の結び方が悪いわけではなかったんですね…)

 

 

この経験から木型を作る際は、

 

決められた数値の「ある一点」を狙うというより「大体の面」を狙い、

 

ある程度の余地を残すような考えになりました。

 

 

「オーダーシューズ(ビスポークシューズ)は足にピッタリ」

 

とはある状態においては正しい、

 

しかしある状態においてはそうでもない

 

というのがこれまでの経験からの実感です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

東京受注会 2018第二弾

  • 2018.03.18 Sunday
  • 20:40

 

 

年度末でバタバタしております橋本でございます。

 

出会いと別れの季節ですね。

 

先日インターン生たちが巣立って行きました。

 

約半年間でしたが、彼らなりに得るものはあったように思います。

 

こちらも始める前と後ではいろいろと思うところがありました。

 

それぞれの道で頑張ってほしいですね。

 

 

 

さて既報通り東京受注会ですが、下記の日程で行います。


場所 OLDHAT東京 http://oldhat-jpn.com/shop_tokyo/about
日時 3/31 16:00~20:00 4/1 12:00~20:00

 

3/31は既に埋まっております。

4/1は夕方から空いておりますので、ご希望の方はお早めにメールinfo@kenji-hashimoto.com頂ければと思います。

 

お問い合わせ頂いた中には、残念ながら31日しか都合が合わないという方もいらっしゃいました。

 

次回は夏頃を予定しておりますので、その頃にお会いできればと思います。

 

それでは今回も沢山の方にお会いできる事を楽しみにしておりますm(_ _)m

 

 

 


 

 

4/7,8はJR京都伊勢丹で受注会を行います。

 

こちらでは京都、滋賀、奈良方面の方々にお会いできればと思います。

 

詳細は後日告知致しますので、よろしくお願い致しますm(_ _)m